0歳の赤ちゃんにとって、絵本は視覚、聴覚、触覚などの発達をサポートする大切なアイテムです。
絵本を通じて親子の絆を深めることもできるので、適切な絵本を選ぶことが重要です。
この記事では、月齢別に赤ちゃんの発達に合わせた絵本選びのポイントを具体的にご紹介します。
【0~3ヶ月:視覚刺激を重視した絵本】
発達のポイント
新生児の視力はまだ未発達で、近くの物を見ることができますが、焦点を合わせるのが難しいです。
この時期はコントラストの強い色や白黒のパターンが視覚に良い刺激を与えます。
また、視覚や聴覚などの感覚が統合され始める時期でもあります。
絵本選びのポイント
- コントラストの強い絵本:白黒の幾何学模様や赤と青などの強い色の組み合わせが効果的です。
- シンプルなイラスト:シンプルで大きな図形やキャラクターが描かれた絵本が適しています。赤ちゃんが焦点を合わせやすく、視覚的な刺激を受け取りやすいです。
おすすめの絵本
『がたん ごとん がたん ごとん』 (安西水丸) – シンプルなイラストと繰り返しのリズムが心地よい絵本です。
『しろくまちゃんのほっとけーき』 (わかやまけん) – 白黒のコントラストがはっきりしていて、赤ちゃんの視覚に良い刺激を与えます。
『くっついた』 (三浦太郎) – シンプルで大きなイラストが特徴で、赤ちゃんの興味を引きます。
読み聞かせのポイント
- 顔の近くで見せる:赤ちゃんの顔の近くで絵本を見せると、赤ちゃんが焦点を合わせやすくなります。
- ゆっくりとした語り口:ゆっくりとした穏やかな声で語りかけることで、赤ちゃんは声のトーンやリズムを楽しむことができます。
【3~6ヶ月:触覚と視覚の協調を促す絵本】
発達のポイント
赤ちゃんは目で見たものを手で触ろうとするようになり、視覚と手の協調が発達し始めます。
また、物を口に入れて感触を確かめることが増え、これが感覚の発達を促します。
絵本選びのポイント
- 布絵本やビニール絵本:噛んだり、引っ張ったりしても壊れにくい、安全な素材で作られた絵本を選びましょう。
- 触感のある絵本:ふわふわの生地やザラザラした紙が使われている絵本など、触った時に異なる感触が得られるものが赤ちゃんの触覚を刺激します。
おすすめの絵本
『ふわふわ もこもこ』 (スマイルママ) – 触感を楽しめる布絵本です。
『いろいろバス』 (まついのりこ) – シンプルなイラストと繰り返しのリズムが赤ちゃんの興味を引きます。
『ふわふわだあれ』 (いりやま さとし) – 触覚を刺激する仕掛けが楽しい布絵本です。
読み聞かせのポイント
- 触らせることを重視:絵本を見せるだけでなく、赤ちゃんが実際に触れるようにしてあげましょう。異なる触感を感じさせることで、感覚の発達を促します。
- 繰り返し読む:同じ絵本を繰り返し読むことで、赤ちゃんは内容を覚え、安心感を感じます。
【6~9ヶ月:音の刺激とリズムを楽しむ絵本】
発達のポイント
この時期には、音の識別ができるようになり、音に対する反応が豊かになります。
また、手を使って物を操作する能力が向上し、自分で絵本のページをめくろうとすることもあります。
絵本選びのポイント
- 音の出る絵本:ボタンを押すと音が出る絵本や、振ると音がする絵本は、赤ちゃんが音の原因と結果を理解するのに役立ちます。
- リズミカルな文章:リズムや音の繰り返しがある文章は赤ちゃんの注意を引きやすいです。「いないいないばあ」や「だるまさんシリーズ」など、簡単で繰り返しの多いストーリーがおすすめです。
おすすめの絵本
『いないいないばあ』 (松谷みよ子) – リズムとシンプルなイラストが赤ちゃんの興味を引きます。
『だるまさんが』 (かがくいひろし) – 繰り返しのリズムが楽しく、赤ちゃんが喜ぶ一冊です。
『きんぎょがにげた』 (五味太郎) – カラフルな絵と簡単な文章が赤ちゃんの興味を引きます。
『がちゃがちゃ どんどん』 (元永定正) – 音のリズムを楽しめる絵本です。
『どうぶつのおやこ』 (きのしたけい) – 音を楽しむことができる仕掛けがある絵本です。
読み聞かせのポイント
- 音を強調する:音の出る絵本やリズミカルな文章を読むときは、音を強調して読み聞かせましょう。赤ちゃんが音に興味を持ちやすくなります。
- ジェスチャーを交える:リズミカルな文章や簡単な動作を伴うストーリーには、ジェスチャーを交えることで赤ちゃんの興味を引きます。
【9~12ヶ月:指先の発達をサポートする絵本】
発達のポイント
この時期には、指先の器用さが増し、物を指さす、ページをめくるなどの動作ができるようになります。
また、物の名前や簡単な動作を認識し始め、言葉の意味を少しずつ理解し始めます。
絵本選びのポイント
- 指さし遊びができる絵本:赤ちゃんが自分で指をさして楽しむことができる絵本が良いです。動物や乗り物などが描かれた絵本で、「○○はどこかな?」と問いかけながら一緒に探す遊びができます。
- 簡単な動作が描かれた絵本:食事、入浴、寝る前の準備など、日常生活で見たり経験するような動作が描かれている絵本は、赤ちゃんの興味を引きやすいです。絵を見ながら、親が同じ動作を演じてみるのも楽しいでしょう。
おすすめの絵本
『おやすみなさい おつきさま』 (マーガレット・ワイズ・ブラウン) – 優しいリズムの文章が特徴です。
『おつきさまこんばんは』 (林明子) – シンプルなストーリーと美しい絵が特徴です。
『たまごのあかちゃん』 (かんざわとしこ) – 赤ちゃんが興味を持つ動物たちがたくさん登場します。
『あかちゃんのあそびえほん』 (きむらゆういち) – 触覚を楽しめる仕掛けがたくさんある絵本で、赤ちゃんが自分で触って楽しむことができます。
『おふろでちゃぷちゃぷ』 (松谷みよ子) – 入浴シーンが描かれており、日常生活の一部を楽しめる絵本です。
読み聞かせのポイント
- 問いかけを増やす:「これは何かな?」と問いかけながら絵本を読むことで、赤ちゃんの言葉の理解を助けます。
- 赤ちゃんの反応を待つ:赤ちゃんが指をさしたり、声を出したりするのを待ってからページをめくることで、赤ちゃんの自主性を育みます。
【まとめ】
0歳の赤ちゃんに絵本を選ぶ際は、月齢ごとの発達段階を考慮することが大切です。
視覚、聴覚、触覚の発達を促す絵本を選ぶことで、赤ちゃんの成長をサポートし、親子の絆を深める時間を過ごすことができます。
また、適切な読み聞かせ方を実践することで、赤ちゃんの興味を引きつけ、楽しい時間を共有することができます。
ぜひ、赤ちゃんの成長に合わせた絵本選びと読み聞かせを楽しんでください。
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