子どもは日々の生活の中で、周りの環境や人と関わっていくことによって、自分の存在に気付いていきます。
周りからの影響を受けながら、子どもは自我を作り上げていきます。
そのような時、大人はどのような対応したらよいのでしょうか。
今回は子どもの自我の芽生えや赤ちゃん返りについて、大人の関わり方などについて紹介していきます。
【2歳ごろに芽生え始める自我】
『自我』というのは、『子どもが自分を意識してとらえるようになること』です。
その時に、大人が子どものことをどのように評価しているかは、とても大きな影響を与えるそうです。
だから、この時期に泣いてダダこねする子に、「泣いてダメな子ね」とか「聞き分けのない子ね」などと言ってしまうと、子どもは自分が「ダメな子なんだ」「自分はどうせ…」と思い込んでしまう危険性があるんです。
【では、そういう時はどうしたらいいの?】
そういう時は、「悔しかったね」とか「○○したかったね」と気持ちを言葉にしてあげて、泣いてもいいよ、ダダをこねてもいいよと受け止めてあげることが大切なんです。
2歳くらいの子はまだ自分の気持ちをうまく言葉にできません。お父さんお母さんは、自分の気持ちを全部わかってくれていると思っているんです。だから、自分のことを分かってくれないと、「なんでわかってくれないの!」と泣いたり怒ったりするんです。
でも、その時に親が「○○したかったんだね」「できなくてくやしいね」と自分の気持ちを感じ取ってくれて、言葉にしてもらったり、「こういう方法もあるよ」「こうしてみる?」と方法を示してもらうことで、少しずつ自分の感情をしずめられるようになっていくのです。
だからといって、すぐには泣き止むわけではありませんよ。こういう積み重ねが大切ということです。
子どもには繰り返し、根気よく接していってあげて下さい。
【上の子の赤ちゃん返り】
自分の下に赤ちゃんが生まれることは、上の子にとっては大きな変化です。
赤ちゃんを妬むといったことはよく見られる姿です。
赤ちゃん返りをしたり、下の子に乱暴をしたり、親の目を引く行動が多くなります。まだ自分の気持ちを言葉で表現できない年齢であればなおさらです。
自然と上の子を叱ることも増えてしまうのではないでしょうか。
また、お母さんは「兄弟平等に」接しているつもりでも、実際は圧倒的に下の子に手がかかっているんですね。
仕方のないことですが、上の子から見たら、やはり不平等に感じ、下の子の方がかわいがられていると見えてしまうことだと思います。
そういう時は「お兄ちゃんなんだから我慢しなさい!」と言うのではなく、「(上の子に)1人でやってくれて助かったよ」と認める一言を。
また「ベビーカーに乗りたい」などの要求をしてきたら、叶えられることなら叶えてあげたらいいですし、できない時は「できない」でいいと思います。でも、できない時は分かりやすく理由も説明してあげましょう。
他にも上の子のリクエストに応えて本を1冊読むとか、一緒にゲームをするとか、そういうことでもいいと思いますよ。
重要なことは、親が子どもを大切におもっているということを、子どもに伝えることです。それも相手は幼い子どもですから、抱っこするなど具体的に伝えないとなかなかわかってくれません。
その甘えの気持ちをいったん受け止めてあげて下さい。少しずつ気持ちも満たされていくかもしれません。
上の子をかわいがることが、下の子に対する優しさを育てることになると思いますよ。
もし、上の子が赤ちゃん返りをしているかなと感じることがありましたら、上の子に積極的に手をかけてあげて下さいね。
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