3歳を過ぎると少しずつ自分の思いを言葉で言い表せるようになってきます。
でも、まだまだ言葉が足りなくて、伝わりにくかったり、「本当のことを言っているのかな?」と感じることもあるかもしれません。
そこで今回は、3歳以降の子どもの言葉の発達を促す方法や、関わり方などについて書いていきたいと思います。
【言葉の発達に必要なのは対話する力】
3歳児の言葉の発達にとって一番大切なことは、会話すること、とくに対話する能力と言われています。
3歳、4歳になってくると、自分の思っていることや考えていることを少しずつですが、言葉で表現できるようになります。これを「言葉の生活化」と言います。
3歳は自分の考えに向かって行動するようになる時期で、そういう意欲が育ってきます。
対話する力をつける時に気をつけること
・子どもが話そうとしているのに、先取りして言わないこと
・子どもが言うべきことを、代わりに言ってしまわないこと
具体的に言うと、
子どもが「お母さん、今日保育園でうれしいことあったよ!」と話しかけて来た時に、「知ってるわよ、跳び箱が跳べたんでしょう、すごいね」と先取りして答えてしまう。
ものを借りるときに、子どもが「貸して」と言うべきなのに、親が代わりに言ってしまう。
このようなやりとりでは、対話する力やコミュニケーション能力なんて育ちませんよね。
それではどのような関わり方がいいのでしょうか?
大切なことは子どもの言葉を補いながら、子どもが今何を伝えたいか、その思いを共有しながら、対話の意図を引き出すことです。
例えば、「どんなことが面白かったの?」「それでどうなったの?」というように誰が・どこで・何を・どうしたという引き出し方を大切にし、日常的に対話する機会を作ってほしいなと思います。
【上手なあいづちと質問をする】
散歩で疲れたという子、転んで泣いてしまった子には、「疲れたんだね」「痛かったね」とあいづちを打ったり、気持ちを汲んで言葉をかけてあげて下さい。
もし子どもが「疲れた」と言った時に「まだちょっとしか歩いてないよ、本当は歩きたくないんでしょう」のような答え方をしたり、転んで泣く子に「痛くない、痛くない」と気持ちを否定しまったりすると、子どもとの気持ちの行き違いができてしまいます。結局、子どもにマイナスなことしか伝えていません。
なので、子どもが何を言いたいのか、気持ちを汲み取って、声をかけてあげて欲しいのです。
自分の気持ちを分かってもらえれば、「もう大丈夫!」と、子どもから次の言葉が出てくると思います。
また対話する力は3歳ごろから育ってきますが、「今日あそんだの」「砂場であそんだ」と、まだそれくらいのことしか言えません。
でもその時に大人が、「楽しかったんだね」「どういう所が面白かったの?」と対話の意図を引き出していってあげることが大切です。
このように対話していけば、「○○くんとあそんだの!」「大きい穴を掘ってトンネル作ったの!」と少しずつ細かい部分まで話せるようになっていきます。
このような対話を積み重ね、繰り返していくことで、「こういうふうに言えば相手とつながるんだな」ということを自覚しながら、だんだん人に分かる言い方を身につけていけるようになります。
【子どもの感じ方・考え方を生活の中で楽しむ】
子どもがうるさくしている時「静かにしなさい!」ではなく、このように言ってみてはどうでしょうか?
「おしゃべり虫がいっぱいだ」「コソコソ虫もたくさんいるぞ」などと言うと、子どもはユーモアに共感して笑ってくれます。そんなふうに言葉であそびながら「今度は静か虫がやってきた」なんて言うと、子どもも静かになります。
そのような子どもの感じ方や考え方(子ども性)を、子育ての中で大人はもっと楽しんでもいいのではないでしょうか?
また子どもは、絵本の主人公やテレビのヒーローに自分を重ね合わせて一体化できます。
自分ではないものに、なりきることができるんです。
そういった虚構(きょこう)の世界に入り込んで楽しんで、そしてまた現実の世界に戻ってくる…3歳ごろはそんなことができる時期なんです。
このようなことをくり返して子どもはイマジネーションを豊かにしていきます。
ここでママさん・パパさんにして欲しいことは1つ
子どもがこのような世界を楽しんでいるということを知ったうえで、「ウソだ」と問い詰めたり、揶揄したり、幼さをバカにしたりすることなく、子どもの話を聞いてあげて欲しいと思います。
このサイトは「SWELL」で作成しました。
【まとめ】
今回は、3歳以降の子どもの言葉の発達を促す方法や、関わり方などについて書いてみました。
大切なことは
・対話する力をつけること
・うまくあいづちを打ったり、対話がうまくいくようにフォローしてあげること
・子どもの感じ方や考え方を楽しんであげること
かなと思います。
うそっこの世界は想像の中でのことですが、そういう世界があったらいいね、こうだったらいいのになという願望が子どもを育てるとも言われています。
「しつけなければ」「きちんとしたことを教えなければ」とがんばりすぎずに、子どもとの会話を楽しんだり、うそっこの世界に一緒に入り込んでみたり…子どもと同じ目線になってみることをオススメします。
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