「葉酸は妊婦さんに必要」とよく聞きますが、具体的にいつから?どのくらい摂ればいいのか?などの疑問があると思います。
葉酸は胎児の発育を促したり、赤ちゃんの先天異常のリスクを減らしたり、その他妊婦さんの貧血予防などにも必要な栄養と言われています。
そこで今回は葉酸の役割、必要量、多く含む食材などについて調べてみました。
【葉酸の役割】
まず「葉酸」とは?
「細胞(体の元になっている物)を新しく作ったり、作り直したりするのに必要な栄養素」です。
具体的には、
- 胎児の細胞分裂を助ける
- 赤血球を作る
- 新生児障害のリスクを減らす
- 胎児の体の発育を促す
などの役割があります。
お腹の中で赤ちゃんは「細胞分裂」というのをくり返して大きくなっていきます。
その「細胞分裂」の時に新しい細胞が作られ、そこで「葉酸」が必要になってくるのです。
なので、お腹の中で赤ちゃんが大きくなるために「葉酸」が必要になってくるんですね。
【葉酸はどの時期にどれくらい必要なのか】
それでは、葉酸はどれくらい取ればいいのでしょうか?
まず成人に必要な葉酸は200μg(マイクログラム)、推奨は240μgと言われています。
特に妊娠初期は、赤ちゃんの
- 「脳」
- 「神経管」
- 「心臓」
が作られる大切な時期なので、たくさんの葉酸を取ることが重要です。
葉酸は食事だけで必要量を取るのは難しいと言われています。
そのため、サプリメントを活用して、不足しがちな葉酸を補っていくことが大切です。
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産婦人科診療ガイドライン(日本産科婦人科学会)によると、栄養補給の補完の目的なら、妊娠期間を通じて摂取してもよいとされています。
また、妊娠の1ヶ月以上前から摂取を始めることも、推奨されています。その理由は、赤ちゃんの先天異常の多くが妊娠直後から10週以内に発生しているためだそうです。
つまり妊娠中の方はもちろん、妊娠を考えている方も、葉酸サプリは妊娠前から妊娠期間を通して必要であると言えます。
しかし、バランスよく食事を取っていても葉酸を240μg取り続けるのはなかなか大変です。
そこでサプリメントを使って無理なく摂取していくと良いということですよ。
①妊娠前〜妊娠初期(3ヶ月)
食材から240μg + サプリメントで400μg
妊娠1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月まで、早めに葉酸サプリメントを活用して摂取を心がける。
②妊娠中期から妊娠後期
食材から240μg + サプリメントで240μg
赤血球を作るのにも大切な役割をしているので、しっかり摂取していく。
中期以降は「鉄分」も多く必要になってきます。赤ちゃんの「体」や「臍帯(さいたい)」(赤ちゃんと胎盤をつなぐ器官のこと)、「胎盤」に鉄を貯める他、循環する血液量の増加により、赤血球がより必要になるからです。
③出産後(授乳中)
食材から240μg + サプリメントで100μg
母乳をあげることで、赤ちゃんに葉酸を届けています。母乳は血液から作られているので、造血機能を維持する働きのある葉酸は、この時期にも必要ということです。
産後の体の回復のためにも、サプリメントを併用しながら、栄養バランスのいい食事を取っていくといいと思います。
【葉酸を多く含む食材】
葉酸は、赤ちゃんの発育を支える大切な栄養素で、野菜・肉・豆などいろいろな食材に含まれています。
(※以下の数値は食材100g当たりのおよその葉酸の含有量μgを表しています)
《野菜》
・ブロッコリー 450μg
・枝豆 260μg
・芽キャベツ 220μg
・ほうれん草 210μg
・アスパラガス190μg
・さつまいも 50μg
野菜やきのこ類は、ビタミンやミネラルも一緒に取ることができます。葉酸は熱に弱く水に溶けやすいので、調理する時にはスープにして汁ごと食べたり、電子レンジで加熱するなどの工夫をすると、多く取ることができますよ。
《主食》
・コッペパン、ロールパン 40μg
・ライ麦パン 35μg
・玄米 27μg
《魚介類》
・のり 1600~1900μg
・うに 360μg
・いくら 100μg
・わかめ 29μg
《豆類》
・きな粉 250μg
・炒りごま 150μg
・納豆 120μg
・落花生 75μg
※豆類はカルシウムも含まれているものが多いので、一緒に取ることができます。
《果物》
・ドライマンゴー 260μg
・いちご 90μg
・アボカド 80μg
・オレンジ50μg
・キウイ40μg
・さくらんぼ 38μg
・バナナ 26μg
《肉、卵類》
・卵(目玉焼き) 58μg
・牛肉 50μg
・レバー(生) 800~1300μg
《乳製品》
・ナチュラルチーズ 50μg
・プロセスチーズ 27μg
・ヨーグルト 16μg
・牛乳 5μg
【摂取しやすい葉酸が豊富な食べ物】
葉酸を多く含む野菜
葉酸は、特に緑黄色野菜に多く含まれています。代表的な野菜とその活用方法を紹介します。
ほうれん草
- 含有量: ほうれん草には、100gあたり約210μgの葉酸が含まれています。
- 調理のコツ:
- 茹でる場合は、短時間で火を通し、茹で汁もスープに活用することで栄養の損失を防げます。
- サラダ用に生で食べる場合、若葉を使うと食べやすいです。
ブロッコリー
- 含有量: ブロッコリーは100gあたり約450μgの葉酸を含みます。
- 調理のコツ:
- 蒸し調理が最適。茹でるよりも葉酸の流出が少なく済みます。
- スープやカレーに加えると、一度に多く摂取できます。
アスパラガス
- 含有量: 100gあたり約190μgの葉酸を含む、高含有食品です。
- 調理のコツ:
- グリルや蒸し焼きで、香ばしさを出しながら栄養を逃さず摂取可能。
- サラダやピクルスにしても美味しく食べられます。
葉酸が摂れる果物
果物はスナック感覚で摂取できるため、日常的に取り入れやすい食品です。
アボカド
- 含有量: アボカドには、1個あたり約90μgの葉酸が含まれています。
- 活用方法:
- トーストにスライスして乗せる。
- サラダに加えることで栄養価をアップ。
オレンジ
- 含有量: オレンジ1個で約50μgの葉酸を摂取できます。
- 活用方法:
- 朝食に生のまま食べる。
- オレンジジュースにして、毎日の摂取を習慣に。
キウイ
- 含有量: キウイ1個で約40μgの葉酸を含みます。
- 活用方法:
- スムージーやヨーグルトと合わせて手軽に摂取可能。
動物性食品で摂れる葉酸
レバー
- 含有量: 鶏レバーには100gあたり1300μgもの葉酸が含まれており、トップクラスの食品です。
- 注意点:
- 過剰摂取は、妊娠中にリスクを伴う可能性があるため、週に1~2回程度を目安にしましょう。
卵
- 含有量: 卵1個で約24μgの葉酸を含みます。
- 調理のコツ:
- 半熟卵やスクランブルエッグで、栄養を逃さずに摂取可能。
加工食品やその他の食品
葉酸を強化した食品も日常的な摂取を支えてくれます。
- パンやシリアル: 葉酸が強化されている商品を選ぶと、簡単に摂取量を増やせます。
- サプリメントとの組み合わせ: 食事だけで足りない場合は、サプリメントを活用しましょう。
【参考サイト】
- 厚生労働省
- 葉酸の推奨摂取量や栄養に関する基本情報について。
- URL: 厚生労働省 健康づくり
- オリーブオイルをひとまわし
- 葉酸を多く含む食品やその調理法に関する実践的なアドバイスが記載されている。
- URL: オリーブオイルをひとまわし
- Premin公式サイト
- 葉酸の吸収効率を高める食事や調理法について詳しく解説。
- URL: Premin公式サイト
- YouTube – 調理法に関する動画
- 葉酸を効率よく摂取するための調理法を紹介する動画。
- URL: YouTube: 葉酸を効率よく摂る調理法
- クックパッド
- 葉酸を含む食材を使った簡単レシピの例を参照。
- URL: クックパッド
【葉酸を効率よく摂取する方法】
葉酸を摂取する理想的な量とは?
妊婦の場合、1日に必要な葉酸の摂取量は通常の女性よりも多く、約400μgが推奨されています。この量を達成するには、食事とサプリメントを組み合わせるのが理想的です。
葉酸を逃がさない調理方法
葉酸は熱や水分に弱い性質があるため、以下のポイントを意識しましょう。
- 短時間で加熱: 蒸し調理や電子レンジ調理が適しています。
- 汁ごと摂取: スープや煮込み料理にすることで、栄養を逃しにくくなります。
- 生で食べる: サラダやフルーツで直接摂取すれば、葉酸を無駄にしません。
日常的に葉酸を取り入れる工夫
毎日の食事に取り入れやすい方法を以下に紹介します。
- サラダ: ほうれん草やアボカドを加えたサラダで、栄養価を高める。
- スムージー: オレンジやキウイを使ったスムージーで手軽に摂取。
- 朝食メニュー: 葉酸強化シリアルやトーストにレバーパテを添える。
【まとめ】
このように、葉酸は妊娠前から妊娠中、そして出産後も継続して取っていく必要があるのです。
また、体の中で使われなかった葉酸は排出されてしまうので、体の中には貯めておけないそうです。
だから継続して取っていかないといけないんです。
赤ちゃんとお母さん自身のためにも、バランスのいい食事と葉酸サプリメントの併用で、うまく葉酸を取っていきましょう。
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