育児をしていてこんなことありませんか?
- 子どもが言うことを聞かない
- 子どもにどう関わったらいいのか分からない
- 育児に自信がない
- 子どもを叱ってばかりいる
- 自分の時間がない
など…
いろいろな場面でストレスがあると思います。
ここでは少しでも自分のストレスのメカニズムを知って、子育てや家族との関係に役立ててほしいなと思っています。
【子どもを知ればストレスが減る】
1.変わりやすいところと、変わりにくいところがある
子どもと向き合う時、まず知っておいてほしいことは『子どもには変わりやすいところと、変わりにくいところがある』ということです。
自信や思いやりの気持ち、やる気などは、人との関わりの中で育っていきます。このように周りの環境に影響されるということは『変わりやすいところ』と言えます。
また、人には基本的な性格や生まれ持った体質などがあります。もともと「できること」と「できないこと」にアンバランスさがあったり、発達が緩やかな子もいます。これらは、なかなか『変わりにくいところ』です。
2.子どもの行動には意味がある
子どもの行動一つひとつには、その子なりの理由があります。もし、困ったな…イライラする、という行動に出あったときは、その時の子どもの行動に込められたメッセージや理由を考えてみるといいと思います。
泣く
お腹がすいた、痛い、嫌だった…。小さな子はまだ言葉で伝えることがうまくできないので泣くことが多いです。
泣くのを止めようとするのではなく、「どうしたの?」「○○なの?」など子どもの気持ちを代弁する。自分の気持ちが伝わったと思うと、子どもは安心するんです。
かんしゃくを起こす
思い通りにいかないときなど、かんしゃくを起こし、手足をバタバタさせて激しく泣くことがある。
このようなときは何を言っても止まりません。そばで見守り落ち着くのを待つのがいいかもしれません。
物を壊す、物を投げる
怒りや不安の表現として物に当たることもありますが、意識せず「うっかり」ということもありあます。物を投げる行為はあそび半分でしていることが多いです。
壊したことを叱るのではなく、「嫌だったね」「壊れてしまったね…」とその時の気持ちを受け止めながら、壊れたらなかなか元には戻らないことや、大切に扱うことも伝えていきます。あそび半分でしている時は、代わりにボールを使ってあそぶなど、投げて良い物・いけない物の区別を伝えましょう。
叩く・噛む
友だちを叩いたり噛んだりする場合は、一緒にあそびたい、相手の持っている物がほしいなど、色々な理由があります。そこで大人が「ダメ」と叱っても、理由もわからず叱られた恐怖心しか残りません。
自分や他人が傷つく場合は、毅然とした態度で止めます。「○○ちゃんとあそびたかったの?」「一緒にあそぼうって言おうね」など気持ちを受け止めつつ、どのようにしたらいいかを伝えます。
大声ではしゃぐ
お客さんが来た時や外出先でいつも以上にはしゃぐことがあります。普段と違う雰囲気に気持ちも高ぶり、動きが多くなってしまうことも。
事前に「お客さんが来るからね」「大事なお話をするから静かにしていてね」など予定を知らせたり、具体的な方法を伝えておくことで、子どもも見通しが持てます。心の準備ができるということです。
3.子どもの行動を分析する
さらに子どもの行動を4つのパターンに分けて考えてみると、子どもへの対処法が見えてきます。
例えば「片づけて」と言っているのに片づけない…これはどうして?
聞こえていない
特に小さい子の場合、無視をしているのではなく、聞こえていないことが多い。
遠くから呼びかけていませんか?
近くで子どもと目線を合わせてから呼んでみましょう。
うっかり忘れている
指示を聞いてもすぐに忘れてしまううっかりさんもいます。
うっかりしている子には「何をするんだっけ?」と確認を!
わからない
「片づける」という意味が分からない子、またその場に応じた行動が分からない子もいます。
「ボールはこの箱に入れてね」など説明は具体的に。
大人がやってみせたり、一緒にしたり、やり方を分かりやすく伝えるといいですよ。
わざと
注目されたくて、わざとやる子もいます。親のことが大好きだから見せる行動でもあります。
良い行動を見つけて認めてあげると◎
大人が忙しい時によく見られるので、時間を取ってじっくり関わってあげるのもいいですね。
あらかじめ「今からは○○するからあそべないよ」と伝えておくと子どももそのつもりになれます。
4.子どももストレスを抱えている
子どももいろいろなストレスを抱えています。特に幼児期は心身ともに大きく成長する時期でもあります。その成長過程で「やりたくてもできない」というイライラがストレスにつながります。年齢的にも思ったことをうまく言葉にできない時期でもあるので、伝わらないことがまたストレスになることもあります。
大人と同じように子どもにもストレスがあることを知っておくと、子どもの行動にイライラすることも減るかもしれませんね。
【伝え方を考える】
5.プラスのメッセージを伝える
子どもの行動にストレスを感じる時、ついその行動を直そうと考えてしまいますが、マイナス面をなくすのではなく、プラスの面に目を向けてみましょう。子どもは何が良い行動か、自分ではわかっていないことがあります。そこで大人に褒められたりすると「これはいい行動なんだな」と認識します。
褒められるとうれしくて、プラスの行動が増えていくんですね。
6.「なんで~できないの?」という言い方を「どうしたら~できるかな?」に変える
子どもが何度言っても分からない時、「なんでできないの!」という言葉をぶつけていませんか?
子どもも「なんで?」と聞かれても答えられなかったり、苦し紛れの言い訳を言ったりして、また叱られる…。子どもも混乱してしまいますよね。
「なんでできないの」という言葉は、子どもに「(できない自分を)責められた、否定された」と感じさせてしまいます。その結果、自己肯定感が下がってしまうのです。
そこで「どうしたら~できると思う?」という言い方に変えてみましょう。これは、これから先を前向きに見ていく質問です。教えるのではなく、子どもに聞くことで、”自分で考えること”を支援するのがポイントです。
7.伝わりにくい言葉を、伝わる言葉に
大人が何気なく使っている言葉の中には、子どもに伝わりにくいものが意外と多いです。
❌「それ取って」
❌「これ片づけて」
⭕️「緑のお皿を取って」
⭕️「脱いだパジャマを片づけて」
「それ」「これ」はわかりにくいんですね。
子どもの理解度に合わせて、より具体的な言葉が伝わりやすくて◎
また「大切に使って」や「早くして」などの抽象的な言葉も伝わりにくいです。
「大切に使って」→「絵本は破らないで」
「早くして」→「早くご飯を食べよう」
「これ」「それ」と同じように具体的に伝えるようにするといいと思います。
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【考え方を変えてみる】
8.自分の「考え」と、相手の「考え」は違う
人はひとりひとり違う考え方や価値観を持っています。でもそれを頭ではわかっていても、つい家族や友人に対して「わかってくれているはず」「同じように思っている」と思い込んでしまうことってありますよね。
夫婦でも価値観は違いますし、もちろん子どもとも違います。親しい間柄であっても、考え方のズレはあるものです。その「違い」を前提として持っておくと、相手が「違う」ことをしていても、「ただ考え方が違うだけだな」と捉えることができ、少し冷静になれるかもしれません。
9.プラスの考え方を作る
人は自動的にマイナスなことを思い浮かべがちです。プラス思考の人もいますが、圧倒的にマイナス思考の人の方が多いそうです。
マイナスな考え方
「できるわけない」
「またやってしまった…」
「どうして自分ばかり…」
この考え方をプラスに変えるクセをつけましょう。
プラスな考え方
「また次がある!」
「やってみないと分からない」
「悩んでいるのは自分だけじゃない」
プラスの考えができるようになると、気分や行動が変わってきます。自分のことがプラスに考えられるようになったら、家族や回りのことについても、プラスに考えるように意識してみるといいですよ。
自分ひとりでは、なかなか思考を変えられない時は、プラス思考の人と話をするのもいいですよ。
10.怒りに気づく
誰しも怒りの感情は持っているものです。ただ怒りを抑え込んでしまうのは不健康ですし、あまりにも出し過ぎるとトラブルの元にもなり兼ねません。
怒りのコントロールとして3つの方法があげられます。
①間を置く
②怒りの記録をつける
③事実と感情を分ける
①間を置くときのコツ
- 深呼吸
- 6秒カウントする
- 考えるのをいったんやめる
- その場から離れる
- 体を動かしながら考える
- 落ち着く言葉をくり返す
②怒りの記録をつける
どんな記録をつければいいの…?
自分は…
・どんな時間帯に
・どんな場面で
・どんなことに対して
・どれくらいの頻度で
・どの程度
怒る傾向があるのかを記録していくといいと思います。
記録をつけることによって
・怒りの引き金
・自分の価値基準
・感情を出すコツ
が分かったりします。
③事実と感情を分ける
感情に任せて応答すると良い結果を生みません。いったん目の前の事実だけを見て、対応を客観的に捉えるとプラスの考え方や、取るべき行動が見えてくるかもしれません。
11.考えても変わらないことは、考えない
どんなに考えても答えが出なかったり、変えられなかったりすることはあります。ついついマイナスに考えてしまい、悩んだり落ち込んだりしてしまうことってありませんか?
自分が考えても悩んでも変わらないことは、「考えることをやめてみること」をオススメします。
考えることをやめるには、趣味に没頭したり、草むしりやシンクの掃除など、成果が目に見えて分かることをするといいですよ。
それでも考えてしまう…
そんな時は、自分でどうにかしようと無理はせず、誰かに話を聞いてもらいましょう。
12.物事を想定内にする
初めてのことや、どうしたらいいか分からない状況に直面したら、不安になったりストレスを感じたりしませんか?
安心して対処できるようにするために、物事を想定内にすることがいいと言われています。
例えば…
何でも一番がいい息子がいる
↓
ゲームで負けたら大泣きするかも
↓
あらかじめ「負けたらどうする?」と話をしておく
このように想定しておくことで、子どももそのつもり(負けた時のイメージ)を持つことができますし、ママさんもイライラしないで済みますよね。
1つではなく、いくつか想定しておいてもいいと思います。
【まとめ】
今回は育児のストレスを減らす方法をまとめてみました。
夫婦で育児、ワンオペ育児、様々な形があると思います。
育児の中でストレスはつきものです。それは子どもに対してだけでなく、パートナーに対してもあるかもしれません。
でも、このストレスを減らす方法で少しでも気持ちが軽くなってくれたらなと思います。
また、自分ではどうにもならない時も出てくるかもしれません。
そんな時は心身がダウンしてしまう前に休息も必要です。
祖父母に預かってもらう、ファミリーサポートを利用する、保育園の一時預かりを利用する、保健師やカウンセラーなどの専門家に相談するなども考えてみて下さい。
「自分だけではできない」ということはたくさんあります。たくさんの人に頼っていいと思いますよ。
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