共働きをしていて不安に感じることはいろいろあると思いますが、中でも「子どもと過ごす時間が少なくなることへの影響」については考えることも多いのではないでしょうか。
寂しさから性格が変わってしまうのではないか、うまく教育できないのではないだろうか、子どもの学力に影響があるのではないか……そんなことを考えれば考えるほど心配な気持ちになってしまいますよね。
ですが、それらのことは果たして本当なのでしょうか。
本当に共働きは子どもにとって悪影響なのか。
今回はそんな共働きの育児について書いていきたいと思います。
【自尊心が低くならないように】
両親が共働きをしていること自体、子どもに悪影響を及ぼすことはそれ程ありません。
ただ、専業主婦と違って、ママが普段子どものそばにいないことにより周囲から「ママがいつもそばにいなくてかわいそう」と言われることがあるかもしれません。
それまで子ども自身はかわいそうだと思っていなくても「私はママがそばにいないから、かわいそうな子どもなんだ」と感じるようになってしまいます。
本当はママに愛されているのを感じているはずなのに「ママに愛されていない」「ママにかまってもらえない」と思い込んでしまい、自尊心が低くなる可能性があるのです。
自尊心が低くなると、自分に自信が持てず何事もすぐに諦めてしまったり、他者とのかかわりが苦手になってしまいます。
保育園のお迎えの時、遅くなってしまったら、「ごめんね」ではなく「ただいま!」「会えてうれしい」と伝えてあげて下さい。
その方が子どもも「自分が愛されている」と感じることができます。
【「かわいそう」と「さみしい」は違う】
ママが働いていると、周りから「かわいそう」という言葉を投げかけられることもあるかもしれません。しかし「かわいそう」と「さびしい」の違いをご存知ですか?
「かわいそう」というのは本人が感じるのではなく、主に周りの大人からいわれる言葉です。周りが子どもを「かわいそう」と思う気持ちは、ママや子どもにはコントロールできないものなので、もし言われたとしても気にしないことが大切です。
それに対して「さびしい」は、子ども自身が感じる気持ちなので、子どもがさびしいと感じているようならきちんとフォローすることが大切です。
そのまま放置していると、ママからの愛情を感じられずに自己肯定感の低い子どもになってしまうので、注意が必要です。
【共働き家庭の子どもへの影響】
乳幼児期の子どもの反応に対しては、特定の人が抱っこなどの対応をすることで、愛情が育っていくと言われています。
特定の人というのは、家庭や保育園など環境はさまざま。共働きだからといって子どもが愛情不足に陥ったり、教育に悪影響をもたらすとはいえないということですね。
子どもとの時間は量よりも質
海外の研究によると、親子で過ごす時間と、子どもの学力・行動・情緒の安定には、なんの関係もないということがわかったそうです。
子どもと長く一緒にいられるほど良いと思いがちですが、大切なのは時間ではなく「子どもと何をして過ごすか」という質の面。
たしかに、1日中一緒にいる中で、子どもにはタブレットやテレビを与えて親は好きなことをする……というよりは、短時間でも子どもと一緒に遊んだり、絵本を読んであげるといったほうが、子どもの教育や情緒に良いでしょう。
【愛情を伝えるためにできること】
子どもの話をじっくり聞こう
子どもと過ごす時間が短い分、愛情をしっかりと伝えるためにはどうしたらよいのでしょうか。
まずは子どもの話をしっかり聞くことが大切です。
たとえば帰宅後、子どもと一緒にゆっくり湯船につかりながら「今日は保育園でなにをして遊んだの?」「どんなことが楽しかった?」というようにその日の出来事を聞いてみてもよいですね。
このとき、イエスとノーで答えられる質問と自分の言葉で答える質問を混ぜながら聞いてみると、子どもは話がしやすいですよ。
家事で忙しくしているときに子どもが一生懸命話しかけてきたら、一度手を止めて子どもの顔を見ながらしっかり話を聞くように心がけましょう。
「ママは私を見てくれている」と感じることができます。
子どもに「好き」という気持ちをたくさん伝えよう
子どもと一緒にいるときに、子どもに「好き」という気持ちをたくさん伝えることも大切です。
子どもが甘えてきたらぎゅっと抱きしめて、「〇〇ちゃん、大好きよ」と言葉で伝えるのもよいですし、ただ優しく抱きしめるだけでも子どもに気持ちは伝わります。
あるママさんは子どもが寝る前に、「ママが世界で一番大好きなのは誰だと思う?」と子どもに問いかけ、子どもは「私!」と笑顔で答えているそうです。
このように毎晩寝る前に儀式のように愛情を伝えるのもよいですね。
子どもが心から「ママは私を大好きなんだ」ということを理解していれば、自己肯定感の強い子どもになります。
一緒に過ごす時間が短くても、子どもはまっすぐに育ってくれることでしょう。
スキンシップを大切に
帰宅し、夕食や子どもの世話に追われてしまうとママも心に余裕がなくなってしまいがちです。
しかしどんなに忙しくても、子どもとのスキンシップの時間を大切にするようにしましょう。
子どもを抱きしめたり、頬や額などにチュッとキスをしたりするのもよいですね。
夜子どもを膝の上に乗せて絵本を読み聞かせするのもよいでしょう。
ママとのスキンシップを通してほっと甘えられる時間があると、子どもはどんなことがあっても毎日幼稚園や保育園でがんばることができます。
ママからの愛情をスキンシップで感じることにより、子どもは元気に健やかに成長することができます。
家事に手抜きをしてでも、子どもとの時間を優先にするように心がけましょう。
【まとめ】
たとえ短い時間であっても、一緒に過ごせる時間を大切にし、しっかりと子どもに向き合う姿勢を心がけていれば、子どもはママやパパの愛情を感じとってくれるはずです。
ときにはスキンシップもしながら、子どもに「大好き」の気持ちを伝えていきたいですね。
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