2歳児は「自分でやりたい!」「でもうまくできない!」そんな葛藤に揺れる時期。
親としても、どう接すればいいか悩む場面がぐっと増えますよね。
この記事では、保育士歴20年、1歳児〜5歳児までの担任経験を持つ筆者が、実際に”子ども理解”と”子育ての安心感”を深めるのに役立った育児本3冊を厳選してご紹介します。
それぞれの本の特徴やおすすめポイント、活用エピソードも交えてお伝えするので、ぜひ参考にしてください!
【2歳児育児のリアル】
なぜ2歳児育児は大変なのか?
2歳は「自立への第一歩」を踏み出す大切な時期。
子どもは「自分でやりたい!」という気持ちが爆発的に育つ一方で、まだ身体も言葉も未熟です。
そのギャップが「イヤ!」や「ダメ!」という反発になって現れ、親はついイライラしたり、不安になったりしてしまいます。
保育士が見てきた”イヤイヤ期”の子どもたち
保育現場でも、2歳児クラスは特にドラマチックな毎日。
お友だちと取り合いをしたり、床に寝転がって泣き叫んだり…。
でも、そうした姿こそ「自分」を確立しようとする健全な成長の証です。
親も子も悩みながら育つこの時期に、”心の支え”になる育児本をご紹介します!
【2歳児におすすめの育児本3選】
『子どもへのまなざし』佐々木正美
特徴
発達心理学者である佐々木正美さんが、子どもの育ちを深く、優しく語った一冊。
「子どもを急がせず、信じて待つ」ことの大切さを、温かい言葉で教えてくれます。
おすすめポイント
2歳児特有の”困った行動”も、見方を変えると子どもの健やかな成長の現れだと気づかせてくれます。
読むたびに、親の心が穏やかになり、子どもとの関係に安心感が生まれるでしょう。
活用エピソード
私自身、3歳クラスを担任していたとき、イヤイヤが強く自己主張の激しい子に悩んでいました。
『子どもへのまなざし』を読み、「子どもの要求をただ抑えるのでなく、まず受け止める」ことを意識したところ、
子どもの表情がどんどん柔らかくなり、信頼関係が深まった経験があります。
『ありのままの子育て』井桁容子
特徴
「子どもの育ちを信じて、そっと支える」——そんな魔法のような子育て法を、具体的な言葉がけの例とともに紹介している一冊です。
おすすめポイント
2歳児の「自分でやりたい!」を尊重しつつ、親がイライラせずに関わるためのヒントがたっぷり。
自己肯定感を育てる声かけの工夫は、今日からすぐに実践できます。
活用エピソード
「自分でやる!」と洋服を裏返しに着てしまった子に、「すごいね、自分で着られたんだね!」とまず成功を認めたあと、「ここを直すともっとかっこよくなるよ」と提案したところ、素直に耳を傾けてくれるようになった体験があります。
この本が教えてくれた”まず受け止める”姿勢の大切さを、現場でも実感しました。
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『子どもはみんな問題児。』中川李枝子
特徴
焦らないで、悩まないで、大丈夫。子どもは子どもらしいのがいちばんよ。名作絵本「ぐりとぐら」の生みの親は母であり、数多くの子どもを預かり育てた保母でもあった。毎日がんばるお母さんへいま伝えたい、子どもの本質、育児の基本。「いざという時、子どもは強い」「ナンバーワンは、お母さん」「がみがみ言いたい気持ちを本で解消」…… 45のメッセージを収めた、心がほぐれる子育てバイブルついに刊行!
おすすめポイント
完璧な子育てを目指さず、ありのままの子どもを受け止める大切さを再確認できる一冊。
肩の力を抜いて子どもと向き合いたいときにおすすめです。
活用エピソード
2歳児クラスで、わがまま放題の子に手を焼いていたとき、この本に救われました。
「困った子は困っている子」という言葉に背中を押され、できないことばかりに目を向けるのではなく、その子の良い面を探して声をかけ続けた結果、
少しずつ子どもの行動に変化が見えはじめました。
【Q&A】
Q1. 2歳児向けの育児本はいつ読むといい?
A. 夜寝る前や、子どもが昼寝している間など、
親自身がリラックスできる時間に少しずつ読むのがおすすめです。
「全部読もう」と気負わず、1章ずつでもOK!
Q2. 本の内容をそのまま実践しなくてはいけない?
A. いいえ!本に書いてあることすべてを守る必要はありません。
「自分に合う部分だけ」「今できることだけ」を取り入れれば十分です。
無理なく、楽しく子育てに役立てていきましょう。
【まとめ】
2歳児の育児は、山あり谷あり。
でも、子どもを理解する視点が変わると、親子の毎日は驚くほど楽になります。
今回紹介した育児本をヒントに、子どもと笑いあえる時間を少しずつ増やしていきましょう!
【次回予告】
【保存版】3歳児におすすめの絵本・育児本5選|ことばと心をぐんと伸ばす!
■関連リンク:年齢別のおすすめ本もチェック!
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・【3歳児担任のリアル】子どもの自立心を育てた絵本5選
⇒自分でやりたい気持ちを応援する絵本たち。クラスの子どもたちの変化を例にご紹介します。
・【自信とやさしさを育てる!】4歳児におすすめの育児本・絵本5選
⇒できることがどんどん増える一方で、失敗や葛藤も経験する時期です。そんな時期だからこそ、本を通して「自信」と「やさしさ」を育てます。
・【子どもの自己肯定感を高める】5歳児に読んでほしい絵本5選
⇒自己肯定感は小さな成功体験の積み重ねから。この時期に響く絵本をピックアップしました。
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