僕が子どもと関わるうえで大切にしているのは、「子どもを一人の人間として尊重する」ことです。
尊敬とは、相手を高く評価することではなく、「ありのままにその人を見る」こと。
つまり、子どもの個性や感情、行動を先入観なく受け止め、理解しようとする姿勢を持つことが、本当の意味での尊敬につながると考えています。
先入観を持たずに子どもを見る
子どもと接する中で、「この子は○○な性格だから」「この子はいつもこういう行動をする」といった決めつけをしないように意識しています。
例えば、「この子はおとなしいから発表が苦手だろう」と思い込んでいると、実は発表してみたい気持ちを持っていたとしても、それに気づかず機会を奪ってしまうかもしれません。
僕は、できるだけ先入観を持たず、その瞬間の子どもの姿をありのままに受け止めることを心がけています。
子どもの気持ちを受け止める

子どもはまだ自分の感情をうまく言葉にできません。
だからこそ、泣いたり怒ったりする姿を「わがまま」や「機嫌が悪い」と決めつけるのではなく、「何か伝えたいことがあるんだ」と考えるようにしています。
僕は、「悲しかったんだね」「悔しかったんだね」と子どもの気持ちを言葉にして伝えることを大切にしています。
そうすることで、子どもは「自分の気持ちを分かってくれる大人がいる」と感じ、安心できるのではないかと思います。
子どもとの信頼関係をつくっていく上で、とても大切なことです。
子どもの成長を比較しない
保育の現場では、子どもたちの成長の違いを目の当たりにすることがよくあります。
でも、僕は「他の子と比べてどうか」ではなく、「その子自身の成長」に目を向けるようにしています。
例えば、昨日までできなかったことに挑戦しようとした姿が見えたら、その努力をしっかり認める。
「よく頑張ったね」「やってみようと思ったんだね」と伝えることで、子どもは「自分は成長しているんだ」と感じられるはずです。
子ども一人ひとりのペースを大切にしながら、その子らしい成長を見守ることを心がけています。
子どもの「今」を大切にする
僕は、子どもと接する中で「できる・できない」や「良い・悪い」といった評価の視点ではなく、その子が「今」どう感じ、どう表現しているのかを大切にしたいと思っています。
例えば、お絵描きをしている子に「もっと上手に描こう」と言うのではなく、「この色を選んだんだね」「ここにたくさん線を描いたんだね」と声をかけることで、その子の今の表現を尊重するようにしています。
そうすることで、子どもは「自分の気持ちや表現を受け止めてもらえている」と感じ、自己肯定感が育っていくのではないかと思います。
僕の保育観の元になっている本
僕が尊敬する佐々木正美先生の本です。
佐々木正美はもう他界されていますが、子育てに関する本をたくさを出版されているので、ぜひ読んでみてほしいです。
この本は、主に親の悩みについて書かれていますが、読んでみると親の悩みも、保育者の悩みも一緒なんだなと感じます。
「僕の保育は間違っていない、これでいいんだ」と思わせてくれる一冊です。
※AmazonならKindle版で無料で読めます。
まとめ:子どもを一人の人間として尊重する
僕は、子どもを「こうあるべき」という視点で見るのではなく、「そのままを受け入れる」ことを大切にしています。
- 先入観を持たずにその子自身を見る
- 感情を受け止め、言葉にする
- 成長を他の子と比較しない
- 子どもの「今」を大切にする
こうした姿勢を持つことで、子どもは「ありのままの自分でいていいんだ」と感じ、安心して過ごせるのではないでしょうか。
僕はこれからも、子ども一人ひとりの存在を尊重しながら、心を込めて関わっていきたいと思います。


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